入浴習慣について考えると?

入浴習慣についてのイメージ

毎日体を洗うのは当たり前?・・・ではないかもしれません

『毎日(特に眠る前には)体をきれいにする』。今の日本ではそれが当たり前だと思われているから、夜体を洗わずに寝てしまうと怒られたり罪悪感を感じたりする場合が多いわけですが・・・
地域や時代が違えば、『毎日体を洗わない』方が当たり前だと思われている場合もあるようです。しかも最近は、体を洗わなくてもずーっと臭くなくキレイでいられる液体も開発されているのだとか。

入浴習慣の違いが体臭を左右する?

インドネシアと東アフリカの辺境で働く人類学者・動物学者のジータ・カスターラ氏は、個人の衛生習慣に関して部族社会が3種類に分かれることに気づいたそうです。そして、その3種類は体臭の雰囲気がそれぞれ異なるのだとか。

1番目は、西洋文化とほとんど接点のない集団。
入浴習慣は持たず、魚釣りなどのついでに体を洗い、石鹸を使わず、また、普段肌に触れるものは天然繊維のものばかりという集団です。
この方々は、臭くないのだとか。激しい労働をして汗をかいた後ですら、匂わないと語られています。

2番目は、ある程度西洋文化に接したことがある辺地に暮らす集団。
入浴習慣を知ってはいるものの、週に1度や月に1度など洗うことの必要性を理解してはいないような日常態度で、また、合成繊維でできた中古の洋服を好んで着ている集団です。
この方々の体臭はひどいのだとか。

3番目は、西洋文化にどっぷり浸かっている集団、つまり我々です。
毎日体を洗い、衣服も清潔に保ち、石鹸や美容液にもいろいろな工夫を凝らしています。
我々の体臭については、自分のことなのでイメージがつきますね。普段は臭くないけれど汗をかいて放っておいたら匂います。

驚くのは、1番目の集団ではないでしょうか。
石鹸を使わず特段体を洗うことに時間と意識を割かなくても、人間はもともと、臭くはならないようにできているのでしょうか・・・?

写経前の沐浴はものすごく重要だった

奈良時代の史料である正倉院文庫には、写経前に写経生が沐浴をすることがどれほど重要視されていたかを推察できる記録が残されているそうです。

それは、写経開始が計画された日になっても沐浴用の桶が届かなければ、写経開始日を後ろにずらすほどのことだったそうで・・・

ついに体を洗わなくても清潔でいられる液体ができた?!

入浴習慣を持たない集団が実は一番臭くないという説をご紹介しました。つまり、人間はもともと臭わないようにうまくできている・・・のかもしれまん。
この説をサポートするのは、体の表面にいる菌たちです。嫌な匂いを分解する常在菌を石鹸で洗い流してしまっているから悪臭が発生するようになる。逆にいれば、そうした常在菌をうまく育てれば、今からでも、臭くならない体を手にいれられるかもしれないそうで。

そんな説を現実にする商品が開発されています。